Entries

日本学生支援機構の報奨金制度はもうない

先日、東大が自宅外通学の女子学生に月額3万円の家賃補助出すというニュースが流れました。

東大、女子学生に月3万円の家賃補助 来春に初めて導入
http://www.asahi.com/articles/ASJCG4WF3JCGUTIL030.html
2016年11月14日 朝日新聞


これが男子学生への逆差別だとして話題になりました。
東大はそもそも寮のキャパシティが大きくない上に、女子学生向けの部屋数は少ないといったことや、白金台にあった女子寮は閉鎖されて更新されないなどの事情があるので、私は逆差別というほどではないと思いますが。
むしろ、全学で2割という異常に低い女子学生比率を上げるため、できることはなんでもやるといった大学側の姿勢を示すための施策と捉えるべきでしょう。東大在学中の女子学生を母校に派遣したり、大学としては努力しているのでしょうが、女子学生の進路を狭めているのはそもそも親世代の硬直的な価値観のような社会的文化的問題が強く影響しているわけで、大学としてできることは少ないでしょう。

もちろん、私は低所得な学生への経済的支援を拡充してほしい、寮を増やしてほしいという希望を強く持っています。
今回は女子学生に限られてはいますが、今回の発表のおかげで頑固な親を説得する材料はひとつ増えたでしょう。低所得家庭にとって月3万円は大きいですから。

前置きが長くなりました。
そんなわけで、にわかに大学生への経済的支援制度について関心が高まったかに見えました。
そこで見かけたのが、タイトルにも挙げた学生支援機構の報奨金の話。
学生支援機構の第一種奨学金なら繰り上げ返済で1割得する仕組み(報奨金)があるんだから、奨学金返済の負担が重いなんて甘えじゃないかというコメントを見つけてしまいました。
自分の努力で返済額を減らせるのだから、もっと頑張れよというわけです。

早く返せば1割得する。
確かにありましたよ、そんな制度。
でも、10年も前に無くなっているのです。

平成17年(2005年)4月以降に貸与が開始された人は報奨金制度がありません。
学部の奨学金については、返還する総額を減らす方法は基本的にありません。
経済困難などの理由でで一時的な減額はできますし、大学院は優れた業績による免除がありますが。

ついでに言えば、教員になった場合の返還免除も平成15年度で廃止されています。
学部生向けの学生支援機構奨学金は、借りたら返すしかないものです。

このような状況を知らず、若者に「苦言」を呈してしまう大人が実際多いです。
当事者のみなさまにおかれましては、大人の言うことを盲信せず、論拠を確認していただきたいと思います。
最近は奨学金制度が良い方にも悪い方にも揺れていますので、しっかりした情報に基づいて行動できるように注意しておいてください。
関連記事
東大生ブログランキング
この記事に対してトラックバックを送信する(FC2ブログユーザー)
http://straitgate.blog112.fc2.com/tb.php/473-93a1078e

0件のトラックバック

0件のコメント

コメントの投稿

投稿フォーム
投稿した内容は管理者にだけ閲覧出来ます

Appendix

プロフィール

othmer

Author:othmer
下流社会から東大を目指した。
東京大学工学部卒業。
同大学院工学系研究科。

東大生ブログランキング


「お前を東大にやる金はない」
そう言われても諦めず、このblogを見つけた君にささげよう。
私は乗り越えた。君にもきっと、できる。


質問など返答が必要な場合はメールでお問い合わせください。
※PCからメール(hotmail.com)を受信できるようにしてください。
※ご自身のメールアドレスが間違ってないか確認してください。返事ができません。

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

月別アーカイブ

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

ブログ内検索